学生の皆さん,こんにちは。ここを訪れる皆さんは,現在就職活動をしているか,これから始めようとしている人ですよね。もしもそうなら,就職を決める前に,少し足を止めて,今一度「働く」とはどういうことかを考えてみてはいかがでしょうか。
いつの間にか,「働く」ということが,イコール「お金を稼ぐ」というように認識され,「お金を稼ぐために働く」,「お金を稼ぐために就職する」という考えによって,支配される世の中になってしまいました。
しかし,自分の遺伝子を伝ってよく思い出してみてください。
昔々人類が創世したころ,人は自給自足の生活をしていたはずです。
そういった世界では,自分で食べ物を手にいれ,自分で寝床をつくり,自分で病気と闘っていたはずです。
しかし,すぐにその限界を知ります。人には得意・不得意がある。
食べ物を手に入れるのが上手でも,寝床をつくるのは苦手な人,また,その逆の人。そこから人は分業を開始するのです。
分業には分業のメリットがあります。
それは分業のない世界(一人で無人島で生きていく世界)を想像してもらえれば明白です。
その世界には,先生や先輩のように“教えてくれる人”が存在しませんので,全て自分ひとりで気づかなければなりません。
もちろん,インターネットや本もありません。病気の治し方,毒きのこの見分け方,寒さを凌ぐ方法など,生きていくために必要な情報全てに対して,本能だけを頼りに,自分で気づかなければならないのです。
これでは,人類が生き残れないのは明白です。だから分業が必然的に発生したのです。そうした分業の発展した先が現代の“お金”を媒介とした社会です。
現在社会は,その単なる媒介物にばかり目が行き過ぎています。
その媒介物が人の目を曇らせ,人生を楽しめないものにしてしまっているのではないでしょうか。
先程,少し立ち止まって・・・
と言ったのは,媒介物を一旦頭から切り離して考えてみたらどうかということです。
そうすると,自分の周りにあるほとんど全てのものが,他人から得ていることに気づくはずです。
“魚を取ってきてくれる”,“病気の治し方を研究してくれる”,“薬を作ってくれる”,“平和を守ってくれる”,“犯人を捕まえてくれる”・・・。“
お金”という媒介物の考え方をなくすと,これらは全てあなたのためにやってくれているのです。
もしもそうだとしたら,あなたは,こうしてあなたに尽くしてくれた人に,どのようにしてお返しをするのですか?
このような好意に甘えっぱなしですか?子供のうちは甘えていてもいいでしょう。
でも成人したのなら,もう甘えて入られませんよね。これが“働く義務”の意味であり,“社会貢献”の意味です。
この本来の意味を理解できれば,あなたはどのような仕事についてもひとつの満足感を得ることができるでしょう。就職するということは,ようやく,他人に対して,ひとつお返しをできるようになったということなのですから。
お金は目を曇らせますが,自分の視界からお金を外せば,
“他人への感謝の気持ち”と“やりがい”が生まれませんか?
自分は,自分を守ってくれる人たちに対して何ができるのか?何が得意なのか?あるいは何を求められているのか?このあたりをよく考えてみてください。そうして自分のできることを探しましょう。
・・・そのほうがきっと楽しいはずですから。
プロフィール
三好康之(みよしやすゆき)
【URL】http://www5b.biglobe.ne.jp/~miyomiyo 【e-mail】y_miyo@mwc.biglobe.ne.jp
エムズネット代表。ITベンダ及び情報システム部門専門コンサルタントを本業に,SEや,経営コンサルタントに対して教育や執筆活動を行っている。情報処理系の資格をほぼ全て取得済みで,IT系の著書も多数
